1. 急かさない
「今すぐ決めてください」は言いません。むしろ、一度持ち帰って家族と相談していただくことをおすすめしています。数か月後に連絡をくださる方も珍しくありません。
「くらしの手」は、砺波市で生まれた小さなサービスです。大手のようにたくさんのお客さんを抱えるのではなく、ご近所さんとして長く付き合っていく。そんな形を大事にしています。
2019年の春、代表の清水のところに一本の電話がかかってきました。「母が一人で住んでいるんだけど、最近家の中が荒れてきていて。でも本人は人を入れたがらない。何とかならないでしょうか」——砺波市内に住む、40代の男性からでした。
そのとき、掃除のプロとしてできることは限られていました。でも、お母さんの気持ちを聞きながら、少しずつ一緒に手を動かすことならできる。結局そのお宅には3か月通って、家中を整えました。最後にお母さんが「こんなに気持ちのいい家は久しぶりだ」と言ってくれたのが、今の仕事の原点です。
掃除は、ただきれいにすることじゃない。その人の暮らしを取り戻す手伝いなんだ——そう気づいてから、私たちは「作業」ではなく「お付き合い」を大事にするようになりました。
数字だけを見れば、決して大きな会社ではありません。でも、その分だけ一人ひとりに時間を使えます。
派手なことはできません。その代わり、この3つだけは絶対に守っています。
「今すぐ決めてください」は言いません。むしろ、一度持ち帰って家族と相談していただくことをおすすめしています。数か月後に連絡をくださる方も珍しくありません。
作業中に何か問題が見つかったら、その場でお伝えします。追加費用が発生しそうなときも、必ず先に確認を取ります。後から「聞いていない」は絶対に避けます。
「前回は台所の換気扇だったね」「お子さん、大きくなりましたか」——そんな会話ができるのが、小さな町でやる意味だと思っています。記録は手書きで残しています。
全員が砺波市とその周辺の出身です。道も、季節の匂いも、雪の降り方も分かります。
代表 / クリーニング歴12年
もともとは建築の現場で働いていました。家の構造が分かるので、汚れの原因を突き止めるのが得意です。無口ですが、作業は一番丁寧だとよく言われます。
整理収納アドバイザー
代表の妻であり、整理収納の担当です。生前整理や遺品整理のご相談を多く受けます。「ものを捨てる」ではなく「気持ちを整理する」お手伝いを心がけています。
クルー / 清掃担当
元ホテルの客室清掃。プロの目線で、細かいところまで気づいてくれます。若いですが、高齢のお客さんとの会話が上手で、指名されることも多いです。
クルー / 受付・調整
電話とメールの対応を担当しています。子育て中なので、同じ立場の方の気持ちが分かります。「話しやすかった」と言われることが多いです。
この辺りは、冬になると雪が多く降ります。雪の時期は窓を開けられないので、どうしても換気が滞りがちです。結露もひどくなりますし、カビも出やすい。都会と同じやり方では通用しない部分があります。
それから、農家のご家庭も多いので、農繁期は家の中どころではない、という事情もあります。田植えや稲刈りの時期に合わせて、依頼をずらしてほしいという声もいただきます。そういう融通が利くのが、地域密着の良さだと思っています。
「また今年もお願いね」と言われ続けることが、私たちにとって一番の評価です。規模を大きくするより、この土地で長くやっていくことを選びました。